「夜と霧」(著者:ヴィクトール・E・フランクル)を読みました。

 

 

「夜と霧」(著者:ヴィクトール・E・フランクル)を読みました。

ドイツ強制収容所の被収容者で心理学者でもあった著者の収容所の出来事を綴った本です。

単なる体験記ではなく、心理学者としての視点があり人間が肉体的・精神的に追い込まれた時に、どういったときに死に至ってしまうのか、生き抜いていけるのかを学ぶことができました。

現代においては肉体的に追い込まれること自体はなくなってきたとは思いますが、SNSなどの発達などにより、容易に人と比較ができるようになったことによって自分自身を卑下する人が増え、精神的に追い込まれる人も多いのではないでしょうか。

この本の中で、生きている意味はないが、生きていることは私達に期待しているという言葉がすごく心理学者アドラーの思想を感じました。

生きる意味がないと言う言葉はすごく悲観的な意味合いに聞こえますがそうではなく、元々生きる意味はないのでそう思い悩むこともなく今を精いっぱい生きればよく、生きていることは親や妻、子どもなどが幸せに感じる一因になっていることを実感することが大事だと考えさせられました。

何千年も前の話ではなく、1940年頃の話であり、2023年現在からまだ100年も経っていないことも衝撃的です。

この恐ろしい出来事があったことは学ぶ価値があり、この現代を生き抜く上で大きな糧になるのではないでしょうか。